ついやってしまう3大声かけ

「早くして!」「ダメ!」「やりなさい!」という「指示」「禁止」「命令」の声かけは忙しい毎日の中でつい口をついて出てきます。早くしないと遅れるし、危ないことやいけないことをしたら怪我するかもしれない、やりなさい、には理由があるから言ったことはやって欲しい。そんな気持ちから出てくる言葉ですが、その大元にあるのは「子どもを失敗から守りたい」という親の愛です。

大人は子どもに比べてずっと経験値が高いのでモタモタしていたら遅れてその結果どうなるかが分かります。やらないことで何を失うかも予測することができます。だから子どもには損をさせたくない。そんな気持ちで思わず言ってしまったり、子どもが自ら作業を完了させる前に手伝ってしまいます。

ですが口出しや手出しをした後、どうして私たちは後悔してしまうのでしょうか?それは効率と合理性の裏側にある大切なことを失うのがわかっているからです。大切なこととは「思考力」と「主体性」を育む機会です。子どもは「指示」「命令」「禁止」の声かけで育てられると、自分で考えることをしなくなります。また親が手出しして作業が迅速に失敗することなく完了することで「親は正解」という方程式が出来上がり、あらゆるところで親の指示を待つようになります。何しろ言う通りにしていれば間違いないのですから。そうして主体性も失われていきます。

 

口出し手出しを止めるためにできること

「指示」「禁止」「命令」の声かけを止めるには、子どもが自分で考えてやれるようにする。そのためには実行機能を高めることです。実行機能とは自分で計画して結果を出す一連の作業を順を追って実践する能力です。子どもの実行機能を高めるためには1日の時間の流れとやるべきことの作業の流れを見える化します。そこに「やるべきことをやらないとどうなるか」も書き出します。
大切なのは子どもと一緒にこの作業をすることです。そうすることで理解が深まります。そこからは「〇〇の時間だよ」「〇〇の次は〇〇だよ」と子どもにリマインドする程度にし、まずは子どもの主体性に任せましょう。できたらすごく褒める。やらなかった時はその部分を指摘して「いつやろうか?」と行動を促します。「やりたくない」という答えが返ってきたら「でもやらないと〇〇になるよね。」とリマインドして「どうすればいいかな」と解決法を一緒に探します。効率とは真逆の「待つ力」が試されますが、ここでグッと我慢して得られることは思考力・行動力・主体性に優れた子どもです。

 

 

▼教えてくれたのはボーク重子さん

ICF会員ライフコーチ。福島県出身、米・ワシントン DC 在住。30歳の誕生日前に渡英、ロンドンにある美術系大学院サザビーズ・ インスティテュート・オブ・アートに入学。現代美術史の修士号を取得後、フランス語の勉強のために訪れた南仏の語学学校で、アメリカ人である現在の夫と出会う。1998年渡米、出産。子育てと並行して自身のキャリアも積み上げ、2004年、念願のアジア現代アートギャラリーをオープン。 2006年、ワシントニアン誌上でオバマ前大統領(当時は上院議員)と共に 「ワシントンの美しい25人」のひとりとして紹介される。また、一人娘スカイさんは2017年「全米最優秀女子高生」コンテストで優勝。多くのメディアに取りあげられた。現在は全米・日本各地で、子育て・キャリア構築・ワークライフバランスについて講演会やワークショップを展開中。著書に『世界最高の子育て』(ダイヤモンド社)などがある。

 

著書:パッションの見つけ方

子どもの非認知能力を効果的に育む鍵はパッション。ママのパッションが更にお子さんの非認知能力を高めます。(小学館)

 

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