今回は東海地方の7つの私立小学校の放課後のすごし方を取材しました。授業が終わった後もバスやお迎えの時間まで、子どもたちが学校内で安心して楽しく過ごせる各校のユニークなプログラムを紹介します。
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南山大学附属小学校
異年齢との関わりで、授業とは違う輝きと成長
Q.南山小学校のアフタースクールの概要を教えてください。
平日の授業終了後15:50~18:00が、アフタースクールの時間です。15:50~16:20は自習タイムで、その日の宿題などを行います。16:30~18:00が講座で、スポーツ系から文科系まで週14講座が開かれています。子どもたちは参加したい講座を半期ごとに決めて、取組みます。
現在、児童の約半数がアフタースクールに参加しています。自分の習い事の無い日に週1、2回講座に参加する子が多いですが、毎日講座に参加している子もいます。
Q.どんな講座がありますか。
スポーツ系はサッカーやバスケットなど一般的なものから、タグラグビーやフラッグフットボール、スナックゴルフなど少し珍しいものまであります。女の子にはチアリーディングが人気ですね。講座というよりクラブチームのように力を入れているところも多く、大会で賞を取ってきたりもしています。
文科系は、華道や茶道、琴や能など、日本の伝統文化を学べるものが多いです。ほかにも、陶芸やリコーダーなどもあります。講師にはいろんな分野から専門家をお呼びしています。元Jリーガーがサッカーを教えてくださっていたこともありますよ。
南山小ならではの講座としては、指導司祭自らが指揮をとる聖歌隊があります。聖歌を通してキリスト教の精神を学びながら、奉仕活動として地域に歌を届けたり、クリスマスコンサートを行ったりしています。
Q.南山小のアフタースクールの良さはどんなところでしょうか。
異年齢間の交流が多いことではないでしょうか。1年生のうちは「南山っ子スクール」という遊びやコミュニケーションを中心とした講座のみ参加ができるのですが、ここでは6年生までのいろんな学年の子との交流がさかんです。1年生の子は上の子たちを見習って動いたり、上の子たちは普段の授業中とはまた違うリーダーシップを発揮したりする姿が見られます。
また、スポーツ系の講座に多いのですが、南山中学校や高校、大学に進学した子たちが、ボランティアで講師やサポートをしに来てくれることも、大きな特徴です。それだけアフタースクールに愛着をもっている卒業生が多いんですよね。お兄さんお姉さんと触れ合うことで、子どもたちも未来の自分をワクワクしながらイメージしやすいのではないでしょうか。最近では、大学生は南山大学だけでなく、ほかの大学からもサポートに来てくれるようになりました。
Q.学校側の体制を教えてください。
アフタースクールの講師は、基本的にそれぞれの専門家にお願いしています。そのため年に数回、講師の方たちと学校側とで運営委員会を開き、情報共有やより良くするための話し合いを行っています。また、アフタースクール専任で看護師さんが1人保健室にいてくれるので、ケガなどへの対応も安心です。安心という面では、下校についても、18時に一斉下校となりますので、集団で最寄り駅などまで帰ることができます。もちろん、お迎えに来てくださっても構いません。
Q.親が見学することはできるのでしょうか。
はい、講座ごとに時々発表会を行うので、見ていただけます。また、すべての講座がそろっての大きな催しとして、毎年3月の土曜日に「アフタースクール発表会」を行っています。講座によって、作品展示をしたり、親御さんに体験してもらったり、試合の様子を見てもらったりとさまざまです。子どもたちにとっては、これが「集大成」です。ここに向かって、日々モチベーションを上げて頑張っていますよ。
この発表会は、翌年入学する新1年生も見ていただけます。子どもたちのはつらつとした姿を見て、4月から始まる学校生活が、ますます楽しみになるのではないでしょうか。
椙山女学園大学附属小学校
多彩なプログラムが放課後を楽しく有意義に
Q.椙山女学園附属小学校のアフタースクールにはたくさんのプログラムがあるとお聞きしました。
本校のアフタースクールは、大きくは次の3つに分けられます。子どもたちが自由に遊びや勉強をして過ごす「学童クラブ」、そして主に学童クラブの児童向けの「スペシャルプログラム」、専門の講師が指導する習い事教室の「クレプトメリアンセミナー」です。
Q.「スペシャルプログラム」「クレプトメリアンセミナー」について詳しく教えてください。
「スペシャルプログラム」は一流企業の社員さんや、近隣の地域にお住まいの方、パティシエや伝統工芸士といったスペシャリストを講師に招いた授業です。学校周辺の歴史的な建物をめぐったり、お菓子作りや陶芸などに挑戦します。また、保育園から大学院までを持つ椙山女学園の特色を生かし、中学・高校の部活動を体験したり、大学の先生が多面体のパズルを使った授業をしてくれたことも。学童クラブを利用している生徒は無料で受講できます。(※講座によっては材料費の負担あり)
「クレプトメリアンセミナー」は日本舞踊や茶華道などのお稽古をする「伝統」、折り紙やフラダンスなどの「アート」、チアダンスやサッカー等を楽しむ「スポーツ」、プログラミングや理科の実験、将棋等に取り組む「学習・サイエンス」、英語やフランス語の教室の「コミュニケーション」の5分野からなる習い事教室で、20を超えるプログラムから好きなものを選んで受けることができます。昨年からはバレエの教室も開講され、人気を集めています。
Q.校舎とは別にアフタースクール用の建物もあり、充実した環境ですね。
東館の一階をアフタースクール用の教室としています。もちろん体を動かすプログラムは二階の体育館を使いますし、プログラムによっては図工室や理科室など普段の授業で使う教室で行うこともあります。
本校はアメリカでアフタースクールの文化を学んだNPO法人「放課後NPOアフタースクール」の運営支援を受けて開校しました。彼らから学んだことに「3つの”間“」の重要性があります。限られた1日を有意義に過ごす『時間』、慣れ親しんだ校舎の中で行うという『空間』、そして、クラスも学年も超えた友だちができる『仲間』。学校で様々な習い事ができるのは、子どもたちには安心で楽しく、保護者の方の送迎の負担も少ないと喜ばれています。
Q.アフタースクールを実施する上で、最も大切にしていることはどんなことですか
何よりも子どもたちに楽しく過ごしてもらうことですね。学童クラブではおやつに加えて、スープやおにぎりといったライトミールも提供しています。子どもたちはみな育ち盛りですし、お迎えが遅くなったり、電車通学で夕食の時間が遅くなるご家庭にも好評です。
語学や学習講座など勉強のプログラムもありますが、子どもたちは授業とは少し違った内容や自由な雰囲気を楽しんでいるようです。さらに今年から、5・6年生に対しては本校の生徒だけを対象にした学習塾に教室の一部をお貸しして、校内で塾の授業も受けられるようにしました。こちらも偏差値だけにこだわるのではなく、確かな学力をつける学習にじっくり取り組むことを目的としています。
名進研小学校
確かな学力はもちろん、豊かな人間性や自然を愛する心を育てます
Q.名進研小学校では、半数以上の児童がアフタースクールを利用しているそうですね。
英語やロボット科学教室など学習の講座と、サッカーやチアダンスなど運動の講座の「アフタースクール」と、宿題や自学自習に取り組む「キッズクラブ」を合わせると、半数以上が利用していますね。週に1回だけの子から、毎日何らかの講座を受けている子まで、子どもの興味関心やご家庭の事情に合わせて使っていただいています。
Q.詳しいプログラムの内容について教えてください。
Leptonという英語の講座では、音声CD付きのテキストを使い個別学習をします。入門から上級まで生徒のレベルにあったテキストからスタートし、先生がサポートしながら英語能力を上げていきます。ゲーム形式で課題図書を読みながら国語力を伸ばす「グリムスクール」や、遊び感覚で数学的な考え方を身に着ける「パズル道場」もあります。元より進学塾を運営する名進研が持っていたプログラムを中心に実施しています。
サッカーや野球、チアダンスは外部から専門の講師を招いて行っています。スポーツを楽しみながら、チームワークやコミュニケーション、礼儀やマナーを身に着けることも大切に指導しています。
Q.アフタースクールのプログラムでは、乗馬も体験できるのですね。
本校では学校内に馬場と厩舎があり、5頭の馬とポニーを飼育しています。授業の中でも全員がポニーと触れ合う機会があります。アフタースクールは高学年向けの少人数プログラムで、専属の厩務員が乗馬の指導にあたるほか、餌を与えるなど馬の手入れも行います。
「勉強だけではなく、子どもたちに『本物に触れる体験』を」が創設時から本校が大切にしていることです。乗馬もそうですが、学校全体が元あった里山を生かして作られているため、雑木林やビオトープでホタルやメダカなどたくさんの生物と親しむことができます。
Q.「キッズクラブ」は1日単位でのスポット利用もできるのでしょうか。
キッズクラブには、宿題を中心とした勉強と、グラウンドや体育館での遊びを半分ずつ行う「Aコース」と、中学受験に対応できる教員やチューターが常駐し、自学自習を行う「Bコース」の2つのコースがあります。どちらも前日までに本校のホームページからお申込みいただけば、1日単位でも利用できます。
共働きなどでお忙しい方が増えていますから、私たちもできるだけ保護者の皆さんのご負担を軽減できるよう協力していきたいと考えています。夏休みのサマースクール中も通常と同じようにアフタースクールを実施しているのもこうした考えからです。さらに夏休み中のサマースクール期間も全講座開講しています。
暁小学校
勉強も遊びも子どものペースで楽しく 先生が見守るから安心
Q.何名くらいの生徒さんがアフタースクールを利用していますか?
月に1日だけの子から毎日利用する児童まで、全校児童あわせて約200名が登録しています。児童全体のおよそ半分くらいでしょうか。
本校の場合、家に保護者の方がいらして授業が終わった後にすぐ帰宅しても構わない、という生徒も少なくありません。それでも、たくさんの子が学校に残って楽しく過ごしています。
Q.子どもたちがそれほど楽しみにしているというアフタースクールのプログラムは、どんなものでしょうか。
1年生から3年生までは「寺子屋教室」という主に宿題と日記に取り組む時間と、国語・算数・英語・サッカーの教室があります。
ほとんどの子は寺子屋教室の時間内に宿題を終わらせます。国・数・英はパソコンを使ったeラーニングとプリントの教材を組み合わせて学習します。内容は国語であれば語彙力を高め言葉の世界を広げるもの、算数は教科書で習ったことをベースにした演習問題が中心。得意な科目はどんどん進め、分からない部分はじっくり取り組むことができます。基本は自学自習で取り組むスタイルですが、終わったら教室にいる先生がチェックして指導し、合格したら次のステップへ進みます。
4年生以上は「放課後学習会」という自習が中心になります。低学年のうちに自ら勉強する習慣がついているので、各自で課題を見つけて集中して取り組んでいますよ。
Q.特に英語のクラスが人気とお聞きしました。
英語は自学自習のプログラムに加えて、ネイティブスピーカーの先生が担当する英会話のクラスがあります。少人数なのでたくさん聞いたり話したりできます。英語は4年生以上のクラスもあり、6年間しっかり続けた生徒は卒業時には英検3~4級程度の実力はついていると思います。
Q.体を動かすプログラムはありますか?
学外からコーチをお招きして、週に2回体育館でサッカースクールを開講しています。
また、低学年は寺子屋教室の後に「遊びゆっくりタイム」、高学年は運動場などで自由に遊びを楽しむ「自由遊び」の時間を設けています。子どもたちは勉強ばかりでも、遊びばかりでも時間を持て余してしまうもの。様々なプログラムを用意して、楽しく有意義な時間を過ごしてもらえるようにしています。
Q.子どもが学校を出る時間が遅くなると、少し心配もあります。
帰りは、学校の最寄り駅まで集団で下校します。必ず教職員が最寄り駅まで引率します。(ただし、16:30以降(最終18時まで)学校に残る児童は保護者のお迎えが必要)
サッカー以外のプログラムは学校の教員が担当します。生徒の顔と名前が分かる教員がいることで、間違って早く帰ってしまったりすることを防ぐことができます。また、子どもたちも「いつもの先生」に教えてもらえると安心ですよね。
学年が変わってもアフタースクールの顔ぶれは同じことが多いので、クラスとは違う友達ができます。高学年と低学年の子が一緒に下校することもあり、学校の中でたくさんの人とのつながりができるのも、アフタースクールの魅力ではないでしょうか。
津田学園小学校
遊びも勉強もメリハリをつけて 子どもにしっかり向き合う個別対応
Q.子どもたちはアフタースクールでどのように過ごしていますか?
基本的には学習の時間です。アフタースクールに参加しているほぼ全ての生徒が、学校で宿題を終わらせてしまいます。普段の授業でも教えている津田学園小学校の教員がアフタースクールも担当しますので、児童も分からないところを気軽に質問することができます。教材のプリントも用意していますので、宿題を早く終えたらプリント学習をしたり、自分で持ってきた教材を開いている子もいます。
Q.勉強が中心だと、子どもは大変ではないでしょうか。
確かに勉強ばかりでは、特に低学年の児童は疲れてしまいます。本校では帰りの会からアフタースクールまで少し時間を空けていますので、その時間に校庭や里山で元気に体を動かす生徒が少なくありません。たっぷり遊ぶからこそ気持ちを切り替えて、しっかり学ぶことができるのでしょう。大切にしたいのは児童が自ら勉強する学習習慣をつけることです。
時間が経つとアフタースクールの前に宿題を終わらせ、アフターではプリント学習に時間をかけたり、会場である図書館で好きな本を読んでから宿題をするという児童もいます。低学年のうちから自分で決めて学ぶ習慣がついているので、高学年では自分で課題を決めて中学受験の対策に取り組む児童が多いですね。
Q.アフタースクールでも、子どもたち一人ひとりに丁寧に向き合っておられるそうですね。
宿題を終えた児童にプリント教材を渡すときも、その児童の習熟度に合ったものを渡すようにしています。先ほどもお話しした通り、普段の授業も教えている教員ですから、それぞれの児童の苦手な部分も分かるんですね。
また、気になる児童には教員からご両親に連絡してアフタースクールでの学習を提案させていただくこともあります。授業で理解できなかったことをそのままにせず、その子に合った指導をする機会にもなっています。
とはいえ、アフタースクールは詰め込み学習の場ではありません。英語の先生がふらりと立ち寄っておしゃべりしたり、低学年は家庭科室でおやつ作りをすることも。自由時間に上級生が年下の子に将棋やけん玉を教える姿も見られ、楽しい雰囲気があります。
Q.様々な習い事が校内でできる「課外教室」もあるとお聞きしました。
サッカーやテニス、体操やバレエ、そしてスイミングスクールまで、津田学園のキャンパス内の施設で習えることが大きな特徴です。また、スポーツの指導者はインターハイの出場経験者など競技スポーツの専門家ですから、内容も充実しています。スポーツ以外にも、書道教室やピアノの個人レッスンも学園内で受けられ、こちらも専門の講師が教えています。開始まではアフタースクールで過ごし、時間になったら歩いて習い事の会場に向かいます。
「進学塾津田学園」も学園の敷地内にあり、1年生から6年生まで対応しています。公立の学校に比べて授業の進度が速いため、地元の塾では対応が難しいという方などにも好評です。
岐阜聖徳学園大学附属小学校
本物に触れることで豊かな心と体を育てる
Q.アフタースクールを開講されたのはなぜですか?
本校では児童の興味や関心に合わせて放課後の時間を有効に活用できるよう地域と連携し、また知的好奇心が旺盛で心と体の成長する時期に本物にふれ、心も体も健やかで感性豊かな子どもに育ってほしいという願いを込めて、アフタースクールを開講しました。本校や本学園の教室、運動場、体育館を使っての講座なので、移動に時間をとられることなく安全に学んでいただけますし、保護者の方々の送迎負担も軽減されます。
Q.どんな講座がありますか?
月曜から金曜まで午後4時から5時30分まで行われ、スポーツではスイミングやサッカー、フットサル、テニス、フェンシング、ゴルフ、体操教室、フラダンス、バトン・ポンポン、伝統文化に親しむ日本舞踊や書道、そのほか作文教室やフォニックスを中心とした英語Lepton、ロボ☆キッズ、プログラミング、プロの料理研究家や作家などによる「プロから学ぶ」シリーズなど、趣味から実用的なものまで幅広い選択肢が用意されています。アフタースクールへの参加は義務付けられているわけではありませんが、現在、全校の約3分の2が受講しており、中にはいくつもの講座を掛け持ちするほど熱心な子どももいます。受講者は終了後、5時45分発のスクールバスに乗って下校します。
Q.受講費用はどのくらいかかりますか?
アフタースクールは本校が主体となって運営しており、受講料もできるだけ保護者のご負担にならないよう、1レッスン1200円~1500円という料金設定です。それでいて講座内容もたいへん充実しており、指導していただく先生方も、それぞれの分野に秀でた有資格者や指導経験豊富な方々ばかりです。保護者の方にも自由に見学していただくことができ、入学時にお子さんと一緒に見学していかれる方もあります。また、アフタースクール開講中は、講師の先生のほかに必ず本校の教員がついて児童を見守っていますので、安心して受講していただけますし、希望者はアフタースクールと学童保育を併用することも可能です。
Q.本物にふれることで、子どもたちにどのような教育効果が生まれるのでしょうか?
本校ではアフタースクールに限らず、本物にふれることをとても大切にしています。授業の中では各学年に「伝統の時間」を特設しており、1年生は百人一首、2年生は日本舞踊、3年生は囲碁、4年生は茶道、5年生は邦楽(琴・三味線)、6年生はまとめとして礼法を学びます。また英語学習については1年生からネイティブスピーカーとの会話を中心とした授業で、楽しみながら学び、卒業時には全員が英検5級以上の取得を目指します。来年度から新しい学習指導要領の下、小学校でも生きる力を身に付けることに重きを置かれ、外国語教育の導入やプログラミング教育が必修となりますが、本校ではすでに最新の情報技術を活用した授業を行っており、専門の大学教員による授業を直接受ける機会にも恵まれています。感性のみずみずしい時期に本物にふれることで大きな感動をおぼえ、児童はより豊かな心と体を育み、本校が基調とする仏教精神にのっとった広い心と他人の幸福を願う優しさを兼ね備え、未来に向かって大きく羽ばたける可能性を持った人間へと成長してくれることを期待しています。
帝京大学可児小学校
専属のスタッフとスペシャリスト講師が児童の成長をサポートする放課後オプション
Q.アフタースクールに専属のスタッフがいらっしゃるのですね。
スポーツや芸術文化活動、そして学習の講座はそれぞれの分野の専門の講師が指導しつつ、どの講座にもアフタースクール専属のスタッフが付き添います。専属スタッフが出欠と帰りのバスやお迎えの時間を確認し、体調など児童の様子に変わったところがないかしっかり見ています。講師の先生は講座だけに集中して教えられるので内容が充実しますし、保護者の皆さんにも安心して児童を預けていただけると思います。
Q2.講座の内容について教えてください。
1年生から4年生までは「SUT(Step Up Time)」というプログラムで、スポーツや文化の講座の時間と宿題を中心にそれぞれが学びたいことを学ぶ時間を半分ずつ行います。和太鼓や書道、軽スポーツやそろばん、アトリエなど日替わりで多彩な講座を受講できます。スイミングの日は近隣のスポーツクラブまで学校からバスで送迎します。
5・6年生は学習の時間を設けています。発展的な学習を行う「HLL講座(High Level Learning)」と自分のペースで自学自習する「ILT(Independent Learning Time)」のどちらかを選んで受講します。
HLLは英語・数学・理科・社会の授業があり、小学校で習ったことのまとめや応用問題から、中学校の勉強を先取りした内容に取り組んでいます。現在HLLを受講している6年生の7名は全員、英検3級の1次試験に合格しています。
ILTでは宿題をするほか、学習支援システムを使い一人ひとりが取り組みたい問題を選んでプリントアウトして自習します。講師も常駐しているので、分からないところはすぐ質問することもできます。
Q.プログラムの中に和太鼓があるのは珍しいですね。
地元で活動されている双龍太鼓の小栗純一先生をお招きし、和太鼓の基礎・基本から指導していただいています。和太鼓は一人に一台用意し、小栗先生はじめ太鼓の先生3名とSUTのスタッフが見守る中で練習します。太鼓を通して児童は体力やリズム感を身に着け、礼儀作法や協調性、教わったことを素直に聞く姿勢など多くを学びます。
毎年、入学式には5年生が、市内の施設イベントでは1~4年生が和太鼓の演奏を披露します。新1年生は5年生のお兄さん、お姉さんの姿に憧れ、親御さんたちはたくましくなった児童の成長にとても感動されますよ。
Q低学年の子どもたちはSUTでどのように過ごしていますか。
1・2年生は帰りの会のあとSUTルームに集まり、おやつを食べた後に宿題に取り組みます。SUTのスタッフが何度も言わなくても、1年生は2年生の姿を見て「いただきます」「ごちそうさま」のあいさつをし、おやつを食べたら自分の机の上を拭いてからノートを開きます。違う学年の児童が一緒にいることで、自然と教え合ったり真似したりして、基本的な生活習慣を身に着けていくんですね。
宿題が終わったらスタッフが丸つけをしますが、間違った箇所や分からないことがある子には答えを教えるのではなく、ヒントを出して自分で考えるよう促します。「できたね」とほめられることと、自分で考えて分かることの喜びが、学年が上がってからも自ら学び続ける原動力になるのだと思います。
各小学校では学校説明会や見学会が開催されています。この機会に気になる学校の説明会へ参加してみてはいかがでしょうか。
▼南山大学附属小学校
愛知県名古屋市昭和区五軒家町17-1
▼椙山女学園大学附属小学校
愛知県名古屋市千種区山添町2-2
▼名進研小学校
愛知県名古屋市守山区緑ヶ丘853−1
▼暁小学校
三重県四日市市蒔田3丁目3−37
▼津田学園小学校
三重県桑名市野田5-3-12
▼岐阜聖徳学園大学附属小学校
岐阜県岐阜市柳津町高桑西1-1
▼帝京大学可児小学校
岐阜県可児市桂ケ丘1-2