挑戦することに後ろ向きになってしまう

「やりたくない、でもやらないといけない、あー、でもやりたくない」そんな気持ちが際限なく心の中で繰り返されどんどん時間ばかりが経っていく。焦りと義務感と罪悪感で自己肯定感は下がり、「私ってどうしてこうなんだろう」と落ち込んでいく。後ろ向きの感情はエネルギーを大量に消費します。そして何も生み出さない。誰にでも経験のあるこの感情は実にエネルギー効率が悪い心の作業です。

やりたくない理由は色々あるでしょう。単に気が乗らないなんてことから、苦手な作業だったり、嫌いなプロジェクトだったり難しく感じるものだったり。先延ばしにすればするほど限りある心のエネルギーが消耗して行きます。そして本来使うべきところに行くはずのエネルギーまで失ってしまい、「なんだか全部面倒」なんて自体を引き起こしかねません。

やらないといけないことがある時、それに挑戦することに後ろ向きになってしまう時に有効な対処法があります。それはとっとと片付けること。ですがとっとと片付けるのを精神力で乗り越えようとすると結局「ダメだ」と逆戻りします。必要なのは細分化と可視化のスキルです。

やりたくないと思う時、私たちは「最終結果」を見つめています。例えばやりたくない仕事のプロジェクト。結果までの道のりは途方もなく長いようで、どこから手をつけていい変わらなくなる。そんな時こそ細分化と可視化です。ステップ1、2、3とやることを書き出して行きます。結果から逆に辿って「今日やるステップ」まで作業を小さくして行きます。ハードルが下がれば下がるほど一歩が踏み出しやすくなります。そしてやったら必ず「やった」とチェックして作業の進行状況を可視化して行きます。

実は私はこの細分化の作業が大好きなのです。というのも自分の論理的思考力を試されているようでまるでゲーム感覚だからです。特にやりたくない作業の場合はどれだけ効率的にさっさと片付けることができるか、最速のスピードでやっつける方法は何かを考えることは箱の外で考える力や想像力、柔軟性そして自制心も鍛えます。

やりたくない作業を片付けるのは非認知能力を鍛える作業でもありますから、お子さんが「やりたくない」プロジェクトや宿題を抱えていたら、チャンスです。是非とも細分化と可視化の作業を一緒に試してみてくださいね。視点を変えるとやりたくない作業も楽しくなります。

 

 

▼教えてくれたのはボーク重子さん

ICF会員ライフコーチ。福島県出身、米・ワシントン DC 在住。30歳の誕生日前に渡英、ロンドンにある美術系大学院サザビーズ・ インスティテュート・オブ・アートに入学。現代美術史の修士号を取得後、フランス語の勉強のために訪れた南仏の語学学校で、アメリカ人である現在の夫と出会う。1998年渡米、出産。子育てと並行して自身のキャリアも積み上げ、2004年、念願のアジア現代アートギャラリーをオープン。 2006年、ワシントニアン誌上でオバマ前大統領(当時は上院議員)と共に 「ワシントンの美しい25人」のひとりとして紹介される。また、一人娘スカイさんは2017年「全米最優秀女子高生」コンテストで優勝。多くのメディアに取りあげられた。現在は全米・日本各地で、子育て・キャリア構築・ワークライフバランスについて講演会やワークショップを展開中。著書に『世界最高の子育て』(ダイヤモンド社)などがある。

 

著書:パッションの見つけ方

子どもの非認知能力を効果的に育む鍵はパッション。ママのパッションが更にお子さんの非認知能力を高めます。(小学館)

 

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